オリブロ

オーストラリア在住、2人の子供のシングルママ。

育てにくい子

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オーストラリアは今卒業シーズンです。

 

何とか無事に小学校卒業を迎える我が家の下の子は学校でも3本の指に入るトラブルメーカーでした。

 

この小学校時代に学校からかかってきた電話の回数は群を抜いてぶっちぎりの一等賞であろうと自負しています(誇るな)。

 

ですが、何人ものママ友から、我が家の下の子がママ友の子をお友達トラブルから守ってくれた、とか、相手を止めてくれた、やり返してくれた(これはどうなんだ?)という話をこの6年で沢山聞いたのも事実です。

 

またある時、有り得ない態度をとる特別科目の先生に生徒達が言葉の暴力を受けていた事がありました。とは言え相手は先生なので子供達はそれぞれ家では親に文句を言うもののクラス内ではただ耐えていたのですが、とうとううちの下の子が標的になった日、下の子は即座に強い口調で皆の前で言い返したのです(ちなみに私はこの先生の事も、下の子が言い返した事も知らず、ママ友から「今日下の子大丈夫だった?」と言うメッセージがいくつも来て初めて知りました)。すると先生は授業を放棄してクラスから出て行ってしまい、残された生徒達はとうとう爆発し、調査が入って先生が解雇となる事件もありました。

 

ブラボー、下の子。

 

長所と短所は表裏一体。

 

我が家の下の子は気が強く、長いものに巻かれない、相手が誰であろうと間違えている事に対して立ち上がる気質を持って居ます。だから大人から見たら間違えていても本人が正しいと思っている事や、学校で大概の子供達が黙って受け入れる多少の理不尽な事も、我が家の下の子は反抗する事が多々ありました。

 

下の子を操るには大型特殊免許が必要です。普通免許では上手く運転出来ないのです。

 

えぇ、決して育て易い子、ではありません。

 

小学校一年目の担任の先生が「この子は大人が正しく指導したら良いリーダーになる。でも間違えると大問題児になる」とおっしゃっていました。

 

まさに。

 

下の子にはその気質は最大の武器だから大事にするように、でも同時にその武器を使うか使わないか、またどの程度発動させるかを学生生活で周りの反応を見ながら学ぶように、そしてもし周りに理解されなくてもどう考えても立ち上がるべきだと自分が思う場面では自信を持って立ち上がるように、母はあなたを信じてるという事を伝えています。

 

子供達が何かをやらかした時、私は怒りも声を荒げもしません。ただ平らかに指導し続けます。

 

何故なら、こっちがボルテージをあげたらそれと同じまたはそれ以上に向こうもあげて来ますし、こちらが投げた怒りやイライラのエネルギーを仕返しの理由として利用されてもしまうからです。

 

自身が取った選択と行動に伴う結果(もしも間違えた行動をした場合の結果に対して”罰”という言葉は使いません)を提示して、後は本人に任せます。

 

最終的に嫌な結果になってしまった時は下の子は怒り出します。時にはその結果を提示した母に向かって「言ってはいけない言葉」を吐く事も。(それにも当然それ相応の結果が伴う事を子供達も理解しています)

 

私は流れを説明し、その上で”あなた自身が選択した行動を取った”ことによってこうなった事をただ伝え、あとは何を言われようが放っておきます。

 

かつては怒りを爆発させていた上の子はもう中学生なので、爆発する前に部屋に行ってしまいますが、下の子はまだまだ理解が出来ず感情に流されます。

 

怒りやストレスが溜まって行っている状況を冷静に観察する事が出来ていないので、当然これ以上溜まると爆発する、というレベルも理解していません。結果溢れてしまった怒りやストレスを周りにぶつけてしまいます。

 

ですが、2年前は落ち着くのに4時間も5時間も要していた下の子、最近は怒りをぶちまけて自室に籠り、ほんの20分程度で「ごめんなさい」と出て来るようになりました。

 

何がいけなかったかを説明して貰い、その時の下の子の心の動きを振り返って貰い、どうしたら良い結果に繋がったか、を導き出して貰い、そうする為には早い段階で気持ちの変化に気づく必要があるという事を毎回伝えます。

 

上の子も小学校時代は同じような感じでしたので、あと数年で下の子も自分の感情に寄り添う事が出来るようになる事を期待しています。

 

所で、卒業おめでとうのビデオチャットをしてくれた私の母、こんな下の子についての話をしたら…

 

「あんたみたいじゃない。学校はハマらないかもしれないけど社会に出れば大丈夫よ」

 

の一言でした(笑)。

 

写真は下の子が撮ったものです。パチリ。

 

 

最後まで読んで下さりありがとうございます。

 

 

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