オリブロ

オーストラリア在住、2人の子供のシングルママ。

子ども連れ去りにおける被害親の判断決断に対しての私の見解

こんにちは、オリーブです。

今日もブログを覗きに来て下さりありがとうございます。今日は少し長いです。

 

 

少し前から複数の有名人が原因で世間を騒がせている子ども連れ去り。

 

 

ネットでは、被害者の方の母親は何で強行しないんだ、とか、私ならすぐにでも警察を使ってでも取り返す、などの意見を見かけます。

 

 

前回「うちにも起きた、子供連れ去り ⑥」で我が家の子ども達の元夫が共に居ない状況においての私への言動についてお話しました。

 

 

その実態は…子供は完全に洗脳状態にあり、被害親を自ら拒否し警察が来る事も厭わないなどと小学生の思考にはあるまじき発言をし、自ら母に背中を向け去ると言うものでした。

 

 

実際に警察が強制的に連れ戻したとしても日本の都市部に住む子供達であれば電車やバスに乗って自力で加害親の元へと戻るかもしれませんね。勿論やってみないとわかりませんが。そうしたらその度にまた裁判所に行きオーダーを取って再度警察に動いて貰わねばなりません。それを複数回繰り返す頃には子供の被害親への感情はおそらく完全に破壊されるでしょう。

 

 

事務弁護士への「警察が強制的に連れ戻す時に子供が泣き叫んで警察に抵抗しモノを投げたりしたらどうするの?」という私の質問には「なにがどうなろうが力づくで連れ戻すのみだ」と言う答えが返ってきました。

 

 

母としては気が怯む事です。そこそこもう記憶が残る年代に、父親の目の前で自分が警察に力ずくで引きずられ抱えられ連れていかれた、しかも父親もそこで涙を流すなり抵抗したり等した場合、その記憶は鮮明に残ってしまうでしょう。しかも正しい理由など中年近くに差し掛かるまでおそらく理解出来ないままそのトラウマとも言える記憶と共に若年を成長していく。

 

 

洗脳状態であれば、それを母親のせいと認識し、憎悪を覚えながらその母と共に生活する事は子供達の精神にとっては苦痛でしかないでしょう。

 

 

とすれば、命の危険がないのであれば、遠くから見守るという選択を取るのも私は理解できます。会えなくともいつか真実が伝わるその日を信じ、その日まで離れていようとも子供が誇りを持てるような母として生きて行く事を選択する…実際に私も考えた事です。これはもう当事者にしかわからない感情です。

 

 

DVに関しても同じで、DVパートナーから完全に洗脳・支配されている側の脳の思考機能がどれ程低下しているかへの理解が浅い為に、完全にDVパートナーの支配下に置かれた側の自身の子へのDV行為に対し、「親としてあるまじき行為で極刑に値する、自分ならさっさと子供を連れてパートナーから逃げる」、と言った「通常の思考回路を持てる安全な環境にいる脳」からの発信を良く見かけます。

 

 

私は事が起きている時期ずっと、“元夫がDVをしている、にも関わらずこの環境に子供を置き続けている私は共犯者なのではないか、住む場所を自分で選択する力のない子供達をこの場に置いておく事は、自身が直接心身加害をしてはいなくても、世間を騒がせる妻達としている事は同じなのではないか”、とずっと感じていました。

 

 

運良く義家族や友人の直接的な助けそして日本の両親からの経済的援助があった為子供達をその環境から出すという選択が出来ましたが、そういった恵まれた環境ではない場合はどうでしょうか?DVをする人間は経済的にもコントロールしている場合が多いです。そうやって逃げれないようにするのです。そして周りとの関係を断つように仕向ける事は珍しくありません。

 

 

家を出た時に一時滞在していた宿やシェルターで、色々な母子に会いました。政府からの隔週振り込まれる数万円だけを頼りに毎日を生きている母子もいました。いつパートナーが〇しにくるかと怯えているお母さんもいました。離婚弁護士のWebで見たものですが、DV加害者からせっかく逃げ出した人間が加害者の元に戻ってしまう確率は決して低くはないそうです。

 

 

お金もなく、周りとの関係も薄く、日常的なDVで自分の判断や行動能力に全く自信が無い精神状況にある人間が、子供を連れてDV加害者から去るという決断をする事はどれだけのものなのでしょう。恵まれた状況であった私でさえあれだけ大変だった事です。

 

 

DV被害者においては少しずつしかし確実に、その前頭葉が委縮していきます。そして、正しい思考選択行動が出来なくなっていきます。私の脳とて、あの環境にあのまま居続けたら今頃どうなっていたかわかりません。

 

 

決して子供を連れて家を出るという選択をせずにそこに居てDVに対して黙認または加担する事を良しとしているのではありません。

 

 

経験者の私は、子供連れ去られ親や、そしてDV加害者の隣にいる被害者であり加害者にもなってしまった親の行動をシンプルに責める事は出来ないのです。

 

最後まで読んで下さりありがとうございました。

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